2018-01-01から1年間の記事一覧

2018年の仏教系その他お仕事回顧:佐藤哲朗名義のあれこれ

今年の回顧ネタ締めくくりに自分名義でやった仕事をまとめます。 死と輪廻―仏教から死を見つめ直す― (別冊サンガジャパンVol.4) 作者: 宮崎哲弥,南直哉,望月海慧,藤本晃,西澤卓美,佐藤哲朗,佐藤剛裕,浦崎雅代,大井玄,一条真也,佐々井秀嶺,中村圭志,田口ラン…

2018年の仏教系その他お仕事回顧:ダウンロード販売開始・プライムビデオ進出・YouTubeチャンネル開設

続いて日本テーラワーダ仏教協会の出版広報部門として2018年新たに始めた試みを備忘録的に書いておきたいと思います(公式ホームページのリニューアルも迫ってるんですけど、それはまた追々)。 STORES.jpでダウンロード販売ショップを開く j-theravada.stor…

2018年の仏教書お仕事回顧:スマナサーラ長老の単行本(原始書籍&電子書籍)

さて、今年もあと二日というタイミングで一年のお仕事を振り返ってみたいと思います。スマナサーラ長老の言葉を通してお釈迦さまの教えを世に広めることが自分の大使命なので、当然その成果物がメインになります。 日本テーラワーダ仏教協会の月刊機関誌『パ…

2018年第三回「ひじる仏教書大賞」を発表――『朝鮮思想全史』『神道・儒教・仏教――江戸思想史のなかの三教』がダブル受賞!

年の瀬となってまいりましたが、今年も「ひじる仏教書大賞」を発表したいと思います。賞と名付けているからには、自分が直接かかわった本を選んではいけないという倫理観で臨んだのですが、今年はとにかくスマナサーラ長老の『スッタニパータ 第五章「彼岸道…

馬場紀寿氏、『初期仏教 ブッダの思想を辿る』岩波新書における「布施」トンデモ語源説を撤回

去る9月13日のブログ記事にて、 naagita.hatenablog.com 馬場紀寿先生、ダーナの訳語である布施の「布」を「(衣の)布」のことだと断言してる。これ誤解じゃないのかな? と疑問を呈したTwitter書き込みを引用しました。 「布施」の件について辞書類を確認し…

インタビュー連載『ブッダの瞑想法――その実践と「気づき(sati)」の意味』完結

佼成出版社のウェブマガジン『ダーナネット』にブッダの瞑想法をテーマにしたインタビュー連載が載りました。4週連続で5回更新。誰かをインタビュー取材する仕事はけっこうやってきましたが、自分がされるのは初めてだったので、とても勉強になりました。 …

仏教の基本的概念”saṅkhāra(行)”の多義性と解釈をめぐるプラユキ・ナラテボー師との論争――というか通仏教的な定説にもとづく誤謬の指摘

プラユキ・ナラテボー師というお坊さんとTwitterで仏教の基本的概念である”saṅkhāra(行)”の解釈をめぐって論争(とまでは言えるかわかりませんが論争的なやり取り)をしました。 十二因縁の一支としてsaṅkhārā行を捉える場合はそのような説明も可能と思い…

大竹晋『大乗非仏説をこえて――大乗仏教は何のためにあるのか』国書刊行会を読んで。大乗仏教という「甘えん坊の放蕩息子」論

表題の本、献本いただき拝読しました。 大乗非仏説をこえて: 大乗仏教は何のためにあるのか 作者: 大竹晋 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2018/08/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 基本的に良著と思います。情緒に流れず、しっかりし…

『日本宗教史のキーワード――近代主義を超えて』(大谷栄一、菊地暁、永岡崇 編著)慶應義塾大学出版会に「テーラワーダ仏教」を寄稿

お仕事の報告です。 猫の新しい枕です。『日本宗教史のキーワード――近代主義を超えて』(大谷 栄一 編著、菊地 暁 編著、永岡 崇 編著)慶應義塾大学出版会「テーラワーダ仏教」を寄稿しました。読んでね!https://t.co/506CvSORzf pic.twitter.com/o3hwnSfu…

馬場紀寿『初期仏教 ブッダの思想を辿る』岩波新書1735について。「布施」の語釈と、アレクサンドロス大王のインド遠征軍に同行したジャイナ教行者の話など

同じこといろんな場所に書く気力がない、ということでTwitterやFacebookにかまけてブログはさぼってますが、いくつか残しておきたいことが出てきたので書きます。 以下、馬場紀寿『初期仏教 ブッダの思想を辿る』岩波新書1735についてのTwitterメモ。「布施…