ジャマイカ楽園の真実

ジャマイカ楽園の真実

昨日渋谷UPLINK Xで観た。ジャマイカをはじめ第三世界を苦しめるグローバリゼーションの暗黒面を描いたドキュメンタリー映画(ステファニー・ブラック監督)です。IMFや世界銀行が悪者。70年代から、借金でとりこ仕掛けになって国内経済メチャクチャにされてゆく様が当事者の言い訳や恨み節、そしてIMF幹部の薄ら笑いと併せて諄々と描かれてゆく。いやぁ、貧乏人は尻の毛まで抜かれるようになってるんですね、世界は。日本ではあんまりピンと来ないけど、ジャマイカってUSA白人向けの一大リゾート地のようです。それが「楽園」で、本作はその裏側とユー趣向なんだけど、それにしても重い。重いけど釘付けになった。うなだれそうになる背筋を節目節目でびしっと伸ばしてくれるのは、画面を切り裂くようなレゲエの歌声だ。字幕つきで聴くサントラの歌詞がホントいいわ。やたらジャーとかいうのはナニだけど、決して「あいつらが悪い」とゆー糾弾にとどまらず、目先の利益に踊らされ、地道な努力を忘れ、いいように搾取されてしまう同胞たちの愚かさ・弱さもしっかり練りこんでいる。ローアングルで、しかし普遍的な真理をうたってる。カッコいい。