最近読んだ本。
現在も進行中の歴史的愚行、市町村合併にともなう無秩序な「地名破壊」の全貌に、理路整然とした批判と、代案提示しつつ警鐘を鳴らす。日本の伝統を愛するホシュ派の人々(欲にひかれて地元の歴史を破壊してる張本人)は、日の丸
君が代をおお威張りで強制しているうちに、日本中が「とまと市」とか「
南セントレア市」とかになっちゃってもぜんぜん気にしない。官製の「愛国心」なんてそんなもんなんだよ。戦時中、
渋沢敬三のアチックミューゼアムの資料が疎開したとゆー日本民俗学の聖地
保谷市が「
西東京市」になっちった時点で愚も極まった日本全国バカ自慢大会の惨状。知性の無力を感じます。いちおう地元なんです、
西東京市は。ああ、生き恥だ。
デメ研の橘川さんオススメ。勉強になります。自分の立場で何ができるだろうかと少々考えた。
『南伝
大蔵経』に取り組む前に目を通すといいかも。
身内が挿画を担当。あれれ、
amazon.co.jp のDBと書名が違うぞ?ずいぶん褒めてる人も多かった『
仏教「超」入門』の著者ですね。この本もキーワードはひとつだけ。仏教をずいぶんちっちゃく、自分の分かる範囲で「丸めちゃってる」なぁという印象。あと、お釈迦さまの「目覚め」を、キリスト教あたりでも体験する、うすーい超越体験にひきつけすぎです。まぁ、この人の地金がそうだってことでしょう。
宮崎哲弥さんあたりが褒めるのは程度からいって分かるけど、もちっと初期経典を精読されたらいいんじゃないかなぁ。
創価学会系の研究者によるブッダ(釈尊)研究よみもの。
桜上水のブックオフで購入。予想外にいい本だった。パーリ聖典のなかから、ニヤッとさせられるような面白いポイントを引きだしてきている。関西弁のつっこみを交えた文体も活きがいい。経典の翻訳も思い切った意訳と言いながら、しごく的確とお見受けする。評者との見解の違い以外に、欠点もないわけではない。現代思想の引用はやりすぎだし、生硬なオピニオンには鼻白んじゃうし、学会さんの我田引水っぽい記述もある。しかし、世の中に横行する頭悪い仏教入門の類には比べられないくらいまとも。お釈迦さまを本気でリスペクト、っていうのは読み取れる。このクォリティなら、ちょっと編集して、ふつうの出版社から新書本にして出せばいいのに…と思ったけどそれはそうもいかない事情があるんでしょうね。しかし、これだけ大胆で完璧なお釈迦さまの教えを紹介した上で、それがどうまちがってあの
日蓮教に繋がるんじゃぁーってところは、門外の人間には理解しがたい部分ですな。実際、
創価学会の人にもあんまり読まれてないんじゃなかろうか…。とにかくいい本だから、
テーラワーダ仏教関係の人も参考図書としてぜひご覧になってください。
〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜