夢助

夢助

夢助

忌野清志郎が残した最後のスタジオ録音アルバム『夢助』(2006年)。ここ数日、何度も聴いている。喉頭癌で入院する直前にメンフィスで録音された作品で、そう言われてみればちょっと声が腫れているような、むくんでいるような感じもする。しかし楽曲の素晴らしさは圧倒的で、一曲目「誇り高く生きよう」で胸をわしづかみにされて、「激しい雨」(TBSの追悼特集でも流れていた)、「花びら」「涙のプリンセス」「残り香」「雨の降る日」「温故知新」「オーティスが教えてくれた」 などなど歌詞の一言ひとことが、こころの奥深いところに沁みてくる気がした。ラストアルバムが最高傑作と言い得るアーティストなんか、そうそういないよな……。