新約聖書の誕生/アマゾンの怪
- 作者: 加藤隆
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/08/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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それから、著者はキリスト教における「信仰」の意味について、ギリシャ語の「ピスティス」(pistis)を原語とする「信仰」は、日本語に訳するならばむしろ、武士の主君に対する「忠義」が近い、と述べている。
「忠義」という語を「ピスティス」の訳語として採用すべきだと主張したいほどである。しかもパウロの立場において「ピスティス」は「神の前での義」に帰結することが強調されているのだから、「義」という文字がふくまれている「忠義」という語はますます魅力的である。(121p)
なぜか可笑しみを感じさせる一節だが、新渡戸稲造がキリスト教信仰に対応する日本の伝統として「武士道」を持ち出したのも、あながちピントはずれではなかったとゆーことか。それにしても、キリスト教の救済論理は、大乗仏教(の一部)とよく似ている。イエスが仏教を知っていたかどうかわからんが、それなりに交流があったのは確かだろうな。加藤隆もあと何冊か読んでみようと思う。
さて、アマゾンの怪とゆーのは、amazon.co.jpで「スマナサーラ」と検索して「和書」を選び、「売れている順」を選択するとなぜか別人の、仏教でもない日本人「瞑想研究家」の著書がトップに来てしまうことだ。カスタマーレビューに「スマナサーラ」とゆー名前が入っているのでまったく無関係ではないが、別に売上ランキングを見ても、長老の本より上、とゆーわけではないのに。どーゆー基準なのか釈然としない。そういう「似て非なるもの」が引っかかるならまだしも、まったく関係ない「自称明治天皇の孫」とかゆーオバちゃんの妙ちきりんな本までエントリーされている。これって、何かのいやがらせかいな?
追記:上記の件は、とりあえずamazon.co.jpにメールしておいた。
〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜