与太郎戦記より

与太郎戦記 (ちくま文庫)「ついこのあいだまでは、台湾までなら護衛艦なしでも行かれたが、昭和十九年も末になると、それも不可能になってしまった。戦況は日に日にわがほうに不利になってゆく。だが、私は負けるとは思わなかった。そして、死ぬとも思わなかった。戦友がみんな死んでも、自分だけは生きて帰れると思っていた。ずうずうしいヤツは私だけではない。みんな自分だけは生き残ると思っているらしい。もっとも、そう思っているから戦争もできるわけで、フシギなものだーー。」(『与太郎戦記』春風亭柳昇/ちくま文庫pp272-273)

原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一話 「人びとは、
 われわれは死すべきものだと気づいていない。
 このことわりに、他の人は気づいていない。
 このことわりを知るひとがあれば、
 争いは鎮まる。」
(法句経6偈 『原訳「法句経」一日一話』A.スマナサーラ/佼成出版社p116)

〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜