名古屋初期仏教デー/勝間和代氏と仏教的なるもの
名古屋市笠寺の日本ガイシフォーラムにて名古屋初期仏教デーに参加。今年最初となるスマナサーラ長老の法話&瞑想指導の会。質疑応答も活発でたいへん充実感あふれる幸先のよいひと時となった。明日はゴータミー精舎の新年祝福法要。
往路の新幹線で聞いたポッドキャスト。
復路の新幹線で読んだ本。
起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/11/29
- メディア: 単行本
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昨年末に2008-12-27「三毒」をめぐる混乱 勝間本より役立つ?怒りの分析を書いた行きがかりで読んでみた。なかなか面白く、勉強になった。書評は後日に譲るが、巻末のカラー頁「勝間グッズ」中の「もし今日で命が終わるとしたら読む3冊の本」のうち2冊が、ジェームズ・アレンの『「原因」と「結果」の法則』と金子みすゞの童謡集というのはびっくりした(あと1冊は家族のアルバム)。
- 作者: ジェームズアレン,James Allen,坂本貢一
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2003/04
- メディア: 単行本
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それにしても、最近バカ売れした『「原因」と「結果」の法則』は明らかにダンマパダ1,2偈、まさに最初に書かれている内容を展開した本であるにも関わらず、そのことをはっきり指摘している人がほとんどいないのは不思議です(スマナサーラ長老は講演で何度も楽しげに指摘してますが、活字にはなっていないので…)。
呉智英氏の著書『現代人の論語』に、論語が「読まれざる古典」であるとして「須磨源氏 公冶長論語」という言葉が引かれていますが、それに倣うならば、ダンマパダ(法句経)は友松円諦その他先師の奮戦空しく、いまだ「一行も読まれていない古典」であり続けていると言えるでしょうか。もったいない!
まだ東洋の異教に対して偏見が強かった19世紀にあえて経典からの言葉であることを伏せてダンマパダの偈を引用したアレンの気持ちはそれなりに理解できるものがある。しかし現代においても、そのことをスルーしたままアレンの思想についてあれこれ語るのは、(少なくとも訳者や編集者のレベルでは)知的怠慢と言われても仕方ないのではないか。まぁ、とにかくジェームズ・アレンの本はかなり仏教濃度が高い。
- 作者: アルボムッレスマナサーラ
- 出版社/メーカー: 佼成出版社
- 発売日: 2003/12
- メディア: 新書
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- 作者: 金子みすゞ,矢崎節夫,高畠純
- 出版社/メーカー: JULA出版局
- 発売日: 1984/08/30
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- 作者: 酒井大岳
- 出版社/メーカー: 大法輪閣
- 発売日: 2006/10
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浄土真宗編と日蓮宗編があるのはなぜ???金子みすゞの詩には、スリランカ留学僧のスダンマ師もいたく感銘を受けていたから、アジア仏教圏に暮らす人々の琴線に響くものを持っていることは確かなのだろう。こうやって見ると、勝間和代さん仏縁ありすぎ。
吉永進一先生ブログお年玉企画がすごい!
拙著『大アジア思想活劇』執筆と刊行にあたり多大なお世話になった吉永進一先生(舞鶴高専)のブログ電気的真丹後蝸牛報の「お年玉企画」記事がすごい!
アジ活の第一部、第二部あたりで概観したオルコット来日とその後の「白人仏教徒」と明治日本仏教とのかかわりについて、より精密な調査が惜しげもなく公開されている。これは素晴らしい、この上ない「お年玉」を狂喜乱舞(こころの中で)しながら読んでしまった。善哉。吉永先生の怒涛の「珍仏教」研究も、ぜひまとめて本にしていただきたいものだ。
- 作者: デイヴィッドケイヴ,David Cave,吉永進一,奥山倫明
- 出版社/メーカー: せりか書房
- 発売日: 1996/06
- メディア: 単行本
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- 作者: グスタフデイヴィッドスン,Gustav Davidson,吉永進一
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2004/11
- メディア: 単行本
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ところで、吉永先生1月9日の記事で名前が挙げられている西尾秀生氏のお仕事は恥ずかしながらあまり注意していなかった。1993年5月には既に「南北仏教の統一: オルコットの目指したもの」(渡辺文麿博士追悼記念論集:原始仏教と大乗仏教 上)という論文を執筆されているではないか……。ガーン。そして何と、
ヒンドゥー教と仏教の比較研究をしています。特にヒンドゥー教のクリシュナ神話と仏教の説話には興味をもっています。それから最近取り組んでいるのは、仏教復興運動で知られるH.S.オルコットの研究をまとめることです。(近畿大学大学院文芸学研究科教員紹介)
とのこと。日本語でオルコット研究がまとめられるのはすごく楽しみだ。
- 作者: 西尾秀生
- 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版
- 発売日: 2001/01
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- 作者: 西尾秀生,龍口明生
- 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版
- 発売日: 2008/04
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オルコット大佐の知名度を上げるためにも『アジ活』にもうひと頑張り売れてもらわないといけないかなぁ。
- 作者: 佐藤哲朗
- 出版社/メーカー: サンガ
- 発売日: 2008/09/01
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〜生きとし生けるものに悟りの光が現れますように〜