イオンの葬儀紹介サービスをめぐって&『戒名は、自分で決める』評
togetter:イオンの葬儀紹介サービスをめぐって
産経新聞の7月2日付記事『「宗教介入だ」仏教界困った イオンの葬儀サービスが「お布施」に目安』 http://bit.ly/9aoQSv をめぐる発言をまとめました。
江川紹子さんや蝉丸P師も参戦してけっこう賑やかになっております。
イオンが提示した「戒名料」の目安は、地域によっては現状よりもはるかに割高だとか、意外な事実も明らかに。
以下のまとめもご参照ください。
○戒名の「院号」について http://togetter.com/li/21893
○葬儀と戒名をめぐる最近の発言集 http://togetter.com/li/22202
○生前戒名の実践例まとめ http://togetter.com/li/22308
Twitterまとめ作成サービスtogetterで、こんなん作ってみたら力尽きた。長老の本紹介はまた明日。それにしても、戒名がらみのコメント入れたら結構な数に膨れ上がった。やっぱ良くも悪くも「葬式仏教」の国なんだなぁ、日本は。
ちなみに、ブログで発言し損なったのでついでに言うけど、
- 作者: 島田裕巳
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- 本書が説得力を持っているのは、戒名問題をめぐる近過去の歴史をきちんと踏まえているから。
- 第1章「仏教界は戒名問題を解決する絶好の機会を逸した」で、1990年代後半にあった戒名問題解決の動きを紹介している。「部外者が勝手なことを言って」と目をそむける手を封じている。
- それから、第2章「戒名とは何か?」では伝統仏教側の戒名に関する説明が(管見では)完全論破されているので、特に関係者は必読です。
- 途中端折って、
- 第5章「戒名はどうしても要るのか?」では、檀那寺から生前戒名を授かった篤信の檀家が、その生前戒名ゆえに葬儀でトラブルに巻き込まれたケースが紹介される。生前戒名を推奨する仏教界の「本音と建前」乖離は凄まじい。これでは誰も僧侶を信用しなくなる。
- 第8章「戒名と日本人」では戒名を受ける側である遺族サイドの「本音と建前」についても辛辣に指摘している。金の話をおおっぴらにしたがらない日本人が、こと戒名料については金額を吹聴しつつ文句を言うのか?本書は優れた日本人論になっている。
- また端折って最後に、
- 「仏教界にまず必要なことは、戒名とは何かについて、とってつけたような説明をするのではなく、現実に即した説明をすることである。」(178頁)至言。
- 本音と建前の乖離により問題が起きているのであれば、その溝を埋めるためにまず一歩を踏み出すべきは仏教界だ。
- 島田氏の前著『葬式は、いらない』を読んで(あるいは読まずに)「仏敵」認定した関係者も多いだろうが、氏が本当に伝えたかった主張は、『戒名は、自分で決める』で展開されているように思う。寺院関係者にとって意義ある提言があるのも、本書のほう。無視せずに、読んだ上で批評して欲しい。
- 作者: 島田裕巳
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〜生きとし生けるものに悟りの光が現れますように〜