備忘『奇跡の脳』他

最近読んだ本。

見えないアメリカ (講談社現代新書)

見えないアメリカ (講談社現代新書)

自由主義一色」のアメリカの「多様性」とは何か?「「個別のアメリカ」を支配するコンテキストを「窓」にして、さらに「その先のアメリカ」を見ようとする≪二段構えの目線≫」で描かれた現代アメリカ政治論。良書。

儒教・仏教・道教 東アジアの思想空間 (講談社選書メチエ)

儒教・仏教・道教 東アジアの思想空間 (講談社選書メチエ)

着眼点は悪くないが“薄い”エッセイ集の域を脱しない。盂蘭盆経を取り上げるなら藤本晃氏の研究もちゃんとフォローしてほしい。

老子 (岩波文庫)

老子 (岩波文庫)

昨年末に出た老子の新訳。これは今世紀前半の決定版だろう。「大器晩成」は間違いって知ってた?

老子 (図解雑学)

老子 (図解雑学)

岩波文庫の『老子』新訳をものした蜂屋邦夫氏の著。最新の発掘資料の研究まで反映されており、原典の副読本として最適。

現行の返り点法について。

ゼロの楽園―村上春樹と仏教

ゼロの楽園―村上春樹と仏教

肝心の村上春樹についてはちょっとだけ。著者の仏教書読書ノートとして読めばけっこう面白い。

生物から見た世界 (岩波文庫)

生物から見た世界 (岩波文庫)

日高敏隆動物と人間の世界認識―イリュージョンなしに世界は見えない (ちくま学芸文庫)』で詳しく紹介されていた本。簡単にまとめれば「一水四見」の科学。

奇跡の脳

奇跡の脳

脳科学者である私の脳が、壊れた――。脳卒中から、脳外科手術、リハビリを経た再生までの八年間の苦闘を通して、右脳と左脳の役割、脳という小さな球体に秘められた可能性と神秘を自らが描く。自費出版から50万部の大ベストセラーになったアメリカの話題作!

闘病ものと思いきやけがの功名?の右脳体験でもたらされた深い安らぎ、宇宙との一体感といった感覚の紹介に多くのページが割かれている。右脳活性化のための(サマタ)瞑想のススメなども。テーラワーダ仏教を学んでいる人なら、「なぜサマーディ(禅定)体験に執着すると悟れないか?」ということが薄々読み取れるだろう。一読の価値はあると思う。

↓ランキングがまたもや……↓
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〜生きとし生けるものに悟りの光が現れますように〜