図説ブッダの道


学研エソテリカ別冊『図説ブッダの道 偉大なる覚者の足跡とインド仏教の原風景』が届く。

図説ブッダの道―偉大なる覚者の足跡とインド仏教の原風景 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica エソテリ)

図説ブッダの道―偉大なる覚者の足跡とインド仏教の原風景 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica エソテリ)

主要目次は以下の通り。【V】は目次頁で「日本仏教真の仏教か」に誤記されていてずっこけたが……。

【カラー紀行】ブッダが歩いた道
【I】ブッダの言葉――永遠の理法を伝える珠玉の響き
【II】原始仏教の修行法――上座部仏教にみるブッダの修行生活
【III】ブッダ8つの謎――封印された覚者の秘密と異説
【IV】ブッダの前世譚――成道への壮大なドラマ「ジャータカ」を読み解く
【V】日本仏教真の仏教か――ブッダの教えと大乗仏教の矛盾
【仏教遺跡の旅】巨大仏と須弥山◆大地に創造された仏のマンダラ宇宙を歩く
【巻末保存版】インド仏教聖地事典◆古代仏教の発展の跡をたどる

このうち【II】と【IV】とコラム1つを星飛雄馬さんが、【V】とコラム1つを佐藤哲朗が担当した。全体的にさすが学研とゆー感じの豪華なカラー写真満載で、比較的オーソドックスな教養読み物から、黒学研(ムー系?)読者も喜びそうな謎モノ(【III】)、あまり一般に紹介されることのないミャンマー上座仏教の修行法(【II】山下良道スダンマチャーラー師が監修なので、パオックのサマタ・ヴィパッサナーを中心にしたものになっている)、エソテリカ読者の宗教帰一主義を逆なでしそうな大乗非仏説(【V】あ、オレだ)まで、盛りだくさんの充実した一冊。それぞれの章の著者の色が強く出た本に仕上がっている。個人的な好みを言えば【I】の経典解釈はNGだが、他は楽しめた。自分の原稿について言えば、一時出家中に「大智度論」やら「倶舎論」やら読んだ成果といえば成果かな。たいした長さではないが、あまり他の人が気付いてない大乗の「弱み」をサクッと刺しておいたつもり。1500円だったらお買い得じゃないかな?

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〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜