超オススメ新刊のお知らせ|アルボムッレ・スマナサーラ『ブッダに学ぶ ほんとうの禅語』(アルタープレス)

ちょうど一ヶ月先ですが、年が明けて2020年1月末にスマナサーラ長老の新刊『ブッダに学ぶ ほんとうの禅語』(アルタープレス)が出ます。11月末の予定が版元の都合で遅れたので、ようやくという感じ。

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ブッダに学ぶ ほんとうの禅語

ブッダに学ぶ ほんとうの禅語

 

 「一期一会」「天上天下唯我独尊」「日日是好日」「隻手音声」「百尺竿頭須進歩」「莫妄想」「狗子仏性」などなど、日本文化の中でもよく知られ親しまれている数々の禅語をスマナサーラ長老が提唱(解説)します。

 

かつて臨済宗山田無文老師は、「禅語というて特別なものがあるわけではない。わしならば聖書でも毛沢東語録でも提唱(禅の講義、説法)に使える」と豪語したそうです。実際、禅語には仏典以外を出典とする言葉が多いです。禅のお坊さんが提唱することで、どんな言葉も禅語としての生命を放つ、という面白い現象があるんですね。

 

ならばならば、あらゆる仏教の源流と言える初期仏教の伝道師であり、なおかつ日本で曹洞宗道元を研究したことのあるスマナサーラ長老に初期仏教の視点で禅語を提唱してもらったらどうなるだろうか? と思ったのが企画の発端。

 

さて、どんな切れ味の一冊に仕上がっているか、楽しみにお待ちください。編集者・ライターとして正直に申し上げますが、これは傑作です。面白くないはずがありません。ぜひぜひ、ネット&リアル書店での予約をお願いします。

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ブッダに学ぶ ほんとうの禅語

以下、目次です。

 

本書について
はじめに――禅とテーラワーダ仏教

一 悟りの響き
不立文字:俗世間的な知識だけではいつまでたっても心は成長しない
坐禅:ただ足を組むことだけが修行なのではない
修証一等:悟りの境地から見たら、すべての現象は同じ
只菅打坐:妄想を止めて、ただ坐ってみる
身心脱落:執着を捨て去り、主語が消え失せた世界へ
眼横鼻直 空手還郷:「目は横に付いていて、鼻はまっすぐ」に気づいているか
仏道をならふといふは、自己をならふ也:「自己」を学びつくした者に見える世界とは
日々是好日:常に「今」を生きる、悩みと縁のない生き方
一期一会:すべては一度きり。瞬間、瞬間の出来事に真剣に取り組む
前後際断:あらゆる現象はそれ自体で完結している
不昧因果:「原因」を作ることを止めた人がたどり着く、真の安穏

二 修行の声
至道無難 唯嫌揀択:好き嫌いをするから、生きにくくなる
百尺竿頭須進歩:「自分」を捨てて、一切の執着を捨てる
一日不作 一日不食:でも、「飯を食べるために働く」になってはいけない
出世間法:苦を乗り越える、本当の教えとは
公案:ブッダが教えた真理を自分自身が納得できるか
隻手音声:打たない片手の音とは
狗子仏性:一つの公案が解けたら、全部の公案の答えが見えてくる
東山水上行:俗世間の見方の反対こそが正しいと発見する
喫茶去:今の瞬間でやるべきことだけを行う人間になれ
廓然無聖:「自分」という箱をこじ開けて見てみたら……
万法帰一 一帰何処:すべてのサイクルから抜け出る

三 禅語からブッダの言葉へ
天人師:ローカライズされたものではない、普遍的な真理とは
天上天下 唯我独尊:自分と等しい者がひとりもいないとわかった者の孤独
拈華微笑:「ブッダは言葉で真理を語らなかった」は、本当なのか?
色即是空:実体を探そうとすると、何も見つからなくなる
見色明心:心が物質世界に束縛され、依存していることに気づくと……
本来無一物:目覚めた人には執着が成り立たない
洗面:心をきれいにする
春は花夏ほととぎす秋は月 冬雪さえて冷しかりけり:ありのままに観察することの難しさ
莫妄想:苦の世界から解放される特効薬
放下著:「捨てること」も捨ててみる
諸悪莫作 衆善奉行:「善をする」ではなく、「善になる」をめざす

あとがき
ブックガイド

 

~生きとし生けるものが幸せでありますように~

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