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『大念処経』レビュー/新刊『スマナサーラ長老の仏教塾』

Amazonのサイトで、スマナサーラ長老『大念処経』サンガ,に3件目のカスタマーレビューが投稿されました。jinennさんのレビューです。『大念処経』は刊行以来、爆発的に売れているというわけではないのですが、ジワジワと読者が拡がっているようでありがたいことです。本書は、いま日本で、初期仏教の教えと実践(bhāvanā)に興味があるかたには必読でしょう。また、スマナサーラ長老の本を何冊も読んできたという方には、次に挑戦してほしい「山」のような本です。

大念処経 (初期仏教経典解説シリーズ)

大念処経 (初期仏教経典解説シリーズ)

 

続いては新刊のご紹介。「これから仏教塾を開講いたします。」という言葉ではじまる『スマナサーラ長老の仏教塾』サンガ。さまざまなテーマに即して、対話形式でブッダの教えのエッセンスを学べる作品です。

スマナサーラ長老の仏教塾

スマナサーラ長老の仏教塾

 

編集は、『ブッダの教え 一日一話』 (PHP)などのロングセラーを手がけた池谷啓さん(いちりん堂)。長老との息の合ったやりとりで軽快に読ませてくれます。本文から引用してみましょう。

「生きることは、どんなひとからも学ぶことができます。お年寄りからも、妻の言ったことからも、子どもが何気なく言ったことでも、人生を学ぶことができます。生きることを学ぶ。それこそが、正真正銘の仏教なのです。そして、生きることを学べば、すべてを学んだことになるのです。」

「ブッダはただしく「生きる」ことを伝えたのです。信仰ではありません。自らが実践して、たしかめて納得する道を伝えました。どんな人でも、教えに従ってちゃんと実践すれば、きっちりと納得のいく答えをつかむことができる。それには例外がありません。そのような意味で、「科学」といえるのです。」

「仏教を学んでいくと、「自分には知らないことが、たくさんあるんだな」ということがわかってきます。そうなると、知らず知らず心が柔軟になっていきます。そうすると、みんなから、「ああ、このひとは、柔和でいい感じだなあ」と、好かれるような人柄になっていきます。」

目次:第一章 生きることを学ぶ、それが仏教/第二章 目的が存在しない生き方/第三章 いまをシンプルに生きるだけ/第四章 慈悲の念をたたえて生きる/第五章 備えなければ憂いなし/第六章 老いと介護と死と供養

とにかく、「読みやすさ」という点で言えば、スマナサーラ長老の著作の中でも上位に来ると思いますし、とはいえインタビュアーの池谷さんも仏教や東洋宗教思想に造詣の深い方ですから、不意に深淵を覗くようなやりとりが出てきたりして、読後の満足度は高いです。もやもやが残ったかたはぜひサンガ編集部にフィードバックしていただければ、次回作に活かされるんじゃないかと思います。

 

~生きとし生けるものが幸せでありますように~