今年読んだ本(思いだしぽろぽろ)
前エントリーで今年読んだ本をTwitterの”読了”検索でまとめてみたけど、やっぱあまり当てになりませんね。そういえば、こんな本も読んだなとぽろぽろ思いだしてきたので、再度まとめてみます。
そうそう箱根が噴火する直前に記念館に行ったサン=テグジュペリのこと忘れてました。ブログ記事まで書いたのにね。
- 作者: サン=テグジュペリ,Antoine de Saint‐Exup´ery,河野万里子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/03
- メディア: 文庫
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こちらも改めて読んでみた。『夜間飛行』と併せて読んだほうが大人にはいいかも。
鎌倉でたまたま入ったカフェに置いてあって、気に入った本。頭から尻まで読み通すという性格の作品ではないので、折に触れてあてずっぽうに開いてる。
「霊魂不滅を信じるのは、害がある。というのは、たましいが本当にからだを持たないものであると想像するのはわたしたちの力にあまることであるから。そこで、霊魂不滅を信じるといっても、実際は、生命が延びると信じているわけで、死を役立たせることができない。」 シモーヌ・ヴェイユ
— nāgita #antifa (@naagita) 2015, 8月 21
これも地元のカフェに置いてあって、その場で楽しく読んだ作品。初出は古いけど宮坂先生の本はどれを読んでもハッとさせられる言葉にどこかで出会えます。
"空海以前あるいは空海以後においても、日本の仏教史上で正規の教育を受けて国家の最高学府に学んだ仏者といえば、空海ひとりあるのみである。"186-187p 『空海 生涯と思想』宮坂宥勝 ちくま学芸文庫 あ、これって見落としがちなポイントだな。さすが宮坂先生。
— nāgita #antifa (@naagita) 2015, 6月 6
宮坂宥勝『空海 生涯と思想』ちくま学芸文庫 明治43年に長谷宝秀が『弘法大師全集』16巻を出すまで、空海は大師信仰の対象であって、著作はほとんど読まれなかった。宗門においても『十住心論』『文鏡秘府論』『性霊集』など等閑視されていた、というのは興味深い。近代における空海の発見か。
— nāgita #antifa (@naagita) 2015, 6月 20
- 作者: ミルトン,John Milton,平井正穂
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1981/01/16
- メディア: 文庫
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なぜか友人が激推ししてきたので、滅多に手を出さない岩波文庫赤版を。不屈の精神で神と戦う(嫌がらせする)サタンに胸熱の名作でした。
SEALDsのメンバーがイヴァン イリイチに言及してるのに驚いた。さらに、ぼきも若い頃に嵌った『コンヴィヴィアリティのための道具』なんと、ちくま学芸文庫に入ったのか!!! http://t.co/lqlcs42ScP
— nāgita #antifa (@naagita) 2015, 10月 14
というわけで再読しようと買ったけど、眠くなるばかりでなかなか先に進みません。海外の思想家で著書をほとんど読むくらい嵌ったのはイリイチが最初(高校生の頃)なので、またいつか再読熱が発火するかな?
ブログで紹介した証空上人の『白木念仏』法語が収録されている法然上人絵伝(法然上人行状絵図)もつらつら通読しているところ。
伝記から法然上人や弟子たちの法語、選択本願念仏集のダイジェストまでものすごい情報量に驚いた。
白木念仏法語は下巻に収録(248p~)されてます。
現代語の全訳も出ていて便利ですね。
そうそう、12月はこの人でした。松尾宣昭『仏教はなにを問題としているのか―龍谷大学講話集』で彼女の「くらし」という詩が紹介されていたのをきっかけに読んだのでした。
ふくれた腹をかかえ 口をぬぐえば 台所に散らばっている にんじんのしっぽ 鳥の骨 父のはらわた 四十の日暮れ 私の目にはじめてあふれる獣の涙。
— nāgita #antifa (@naagita) 2015, 12月 15
随筆も硬派で面白いです。
水木しげるの遺作となった身辺雑記マンガ。日常の瑣事を描いても見開き大ゴマの異界感はものすごいんだが。Kindleで購入。最終話が最高です。
昭和42-44年にかけて漫画アクションに連載された「日本の民話」を完全収録した作品とのこと。他の短編集で読んだことのある作品も多かったけど、影女、雨女、一つ目小僧、猫の町、梅干しなど何度読んでも味わいがある。糞神様、猫又あたりを読める短編集もはよkindleで出ないかしら。
kindleセールの時に、全巻700円で買って読んだ。最初のアニメ版と違って、割と健全なセカイ系少年マンガ展開で驚いたけど。電子書籍も読み放題の流れ、来るのでしょうか?
これもセールの時にまとめ買いした”部族系”SF作品。最近巻はアイテム謎解きっぽい流れで引っ張りすぎてる気もするけど、骨太のストーリー展開はなかなか読ませます。
仏教国際ネットワークの源流―海外宣教会(1888年~1893年)の光と影 (龍谷叢書)
- 作者: 中西直樹,吉永進一
- 出版社/メーカー: 三人社
- 発売日: 2015/06/25
- メディア: 単行本
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こないだ版元からDM来るまで存在すら知らなかった本。拙著『大アジア思想活劇』で触れた明治10年代後半から20年代にかけて起こった国際的な仏教復興のネットワーク について「海外仏教事情」と「アジアの宝珠」(英文)という二つのメディアの興亡を中心にしてまとめられています。
本棚やkindleペーパーホワイトの中を覗くと、あれもこれもと思いだしもキリがないけど、この辺で。(^^;
追伸:
そういえば、今年の夏はハンモックでだらだらしながら荘子読むのに嵌ってました。
追伸の追伸
8月15日近くに読んだ戦争に関する本のことも忘れていた……歴史の忘却ヤバいレベル。(^^;
~生きとし生けるものが幸せでありますように~