読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ゴータミー精舎パーリ経典講義 相応部カッサパ相応8第三教戒(スマナサーラ長老の法話より)

Saṃyuttanikāyo Nidānavaggo 5. Kassapasaṃyuttaṃ相応部 因縁篇 5.カッサパ相応

8. Tatiyaovādasuttaṃ 第三教戒

王舎城因縁。

(※6,7と同じ。在家の方々にはあまり関係ないセクションかもしれません。マハーカッサパ尊者は出家と修行する在家のことを厳しく心配する。また、最近の比丘たちには説法する気にならないと……。本文ではお釈迦さまが語っていることになっているが、マハーカッサパ尊者の言葉とする方が相応しい。これは言葉が入れ替わった可能性がある。)

摩訶迦葉尊者)「昔の長老比丘たちは森住するもので(āraññikā)、森住を賞賛していた(※森住は森と限らないが人里を離れて生活する)。昔の長老比丘は乞食で生活するもので(piṇḍapātikā)、乞食を賞賛していた(※乞食とは肉体的な束縛をカットすること)。糞掃衣を身にまとうもので(paṃsukūlikā)…。三衣を持つもので(tecīvarikā)、…(※三衣一組だけ持って、それ以上は持たない)。少欲にして(appicchā)、少欲であることを賞賛していた(※持ち物は鉢一つで満足する。needsが極端に小さいこと。それで悩みなく楽しく生活できる。森に住んでるお坊さんがどうしてもノートPCが必要だ、ということになったらどうしますかね?リミットを破るとどこまで行くかわからない。出家は在家が想像できないほどneedsを制限している。)。満足しており(知足 santuṭṭhā)、…。離れること・束縛を作らない(pavivittā)、…(※これまでの繰り返しのようだが、気持ちの上でも、精神的な束縛も無くすこと。……贅沢する人々は、贅沢しない人々より苦しんでいるんです。現代の物質に満ち溢れた世界は崩壊寸前になっています。少欲知足にしないと次の世代は無いんです。余計なことしなくていいんじゃない?というライフスタイルにならないと。服20着も持ってる?あなたはダサいんだよ、というふうにならないと。物質ではなく、とことん心の安らぎを目指さないと。高価なカバンを持っていることではなく、いかに人生を楽しむかと。よい友だちを持っていることが最高の贅沢だと、調和して心配しあって生きることが楽しい、というふうにならないといけない。自分の子供だけではなく、周りの子供達を心配して、みんな一緒だという気持ちで生きれば、楽しく生きられますよ。将来的に起こる問題にも、仏教は答えを持っていますよ。だから世界は仏教を追放しようとするんですけど……。脱線しましたが、pavivittaは精神的に「これがあったらいいなぁ」という気持ちからも離れることです。「これは欠かせない(needs)」ということであれば、話は別です。「あっても悪くない」というのは止めてちょうだい、ということ。pavivittaは気持ちで自立する、気持ちで自由になること。出家にはさらに厳しい。五欲を戒める。感官をつねに防護する。眼がある限りは美しいものが眼に入れば喜びを感じる。耳がある限り、高級スピーカーから美しい音が流れてきたら気分がよくなる。出家しても、自然の流れで眼耳鼻舌身に情報が触れて喜びを感じてしまう。それにも気を付けないといけない。それが出家のpavivittaです。マハーカッサパ尊者はご自分が住んでいた洞窟の天井の模様も知らなかった。長いあいだ洞窟に住んでいたのに。美しいものを追っていなかった。相当な自己管理なんです)。関わりを持たない(asaṃsaṭṭhā)、…(※人間は関わりをいっぱい欲しがるもの。関わりを拡げたがるもの。出家はそういう関わりを切ってしまう。関わりない・ひとり・独立ということにする)。精進するもので(āraddhavīriyā)、精進することを賞賛していた。

(※以下、かなり要約)

これらの特色をすべて持っている若い比丘を見ると、長老比丘たちは気に入って、彼らを自分のところに呼ぶ。そして親しくつきあう。それが道を求める人にとっては最高の幸せである。新しく出家する比丘たちにとって成長の道です。しかし今時の長老比丘たちは……(※上記の徳を持っていない逆の生き方をしている。だから、)自分と同じような性格の若い比丘を呼び寄せるから、若者たちにとっても、成長の道が閉ざされてしまう。人気者でお布施が集まるお坊さんのところに比丘たちが集まるようになると、清らかな修行(梵行)を行おうとする人の道が閉ざされますよ。」

 (※仏道は心の成長が第一。物質的なことは、まぁ、どうでもいいや、という道なのです。)

おわり

(2012年1月20日 ゴータミー精舎パーリ経典講義メモより)

 ※Facebookのノートにメモしていた文章をブログで順次公開していきます。

瞑想経典編 (初期仏教経典解説シリーズII)

瞑想経典編 (初期仏教経典解説シリーズII)

 

~生きとし生けるものが幸せでありますように~