人として人のためよかれのと思ふこと、誠にかたいかな。(沢庵和尚の法語より)

沢庵和尚「東海夜話」からの抜き書きです。

一、人として人のためよかれと思ふこと、誠にかたいかな。凡そ生としいける者、あらそはずと云ふことなし。空をかける翅(つばさ)、地をはしる獣、螻蟻蚊虻(けら・あり・か・あぶ)にいたるまで、あらそはずと云ふことなし。然れば人として争はざること難し、心底にはあらそふといへども、外あらそはざる顔するは礼なり、これを人と云ふ。此の礼を存せずして人に向ふときは、則ち早くともにあらそふ、これ人にして禽獣に近し。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション - 禅門法語全集 : 詳註邦文. 第1巻

不動智神妙録 (現代人の古典シリーズ 7)

不動智神妙録 (現代人の古典シリーズ 7)

 
沢庵禅師逸話選

沢庵禅師逸話選

 
日本の禅語録〈第13巻〉沢庵 (1978年)
 

 

~生きとし生けるものが幸せでありますように~