最近読んだ本（ぼくと１ルピーの神様、など）

最近読んだ本。

ブッダはなぜ女嫌いになったのか (幻冬舎新書)

丘山万里子『ブッダはなぜ女嫌いになったのか』幻冬舎新書

まったく女性ってのは、何でもこういう筋書きに仕立てちゃうんだからなぁ、と苦笑しつつ面白く読んだ。中央学術研究所「原始仏教聖典資料による釈尊伝の研究」も参照してる。釈迦族王宮の愛憎模様を源氏物語を使って詮索したあたり、長老が読んだらキレるかな。

帯には、「超マザコン、自己チュー、一族根絶の非情男、それがブッダ」とバチあたりな文面w

内容は釈尊と彼をめぐる３人の女性、実母マハーマーヤー、養母（実母の妹）マハーゴータミー、妻ヤソーダラー、の関係について、資料に基づき考察している。

ヤソーダラーに関しては、並川孝儀『ゴータマ・ブッダ考asin:4804305637』でも読んだようなしょうもないネタだったが、マハーゴータミーと釈尊の関係についての著者の推察は特に力が入っていて面白かった。

まぁ……もっと確度の高い経典資料から、反証材料はいくらでも出せるけどね。

発想の面白さでは最近の仏伝本の中で出色かも。下衆の勘ぐりと切り捨てることもできるが、最後にはきちんとスッタニパータの『慈経』を引用して、究極の慈しみを「母がその一人子を守るように」と喩えた釈尊の普遍的なメッセージにつなげてるから。

実は筋は悪くないのだ。

ブッダの色身について見解の相違はあれども、肝心なのはその「法身」に敬意をはらうことなんだよね。

日本経済復活 一番かんたんな方法 (光文社新書 443)

日本経済復活一番かんたんな方法。twitterの呟きそのまんまで。

日本経済復活一番かんたんな方法、読了。デフレ克服論はもっともだと思うが、政策の順番として、児童手当で一定額が毎月支給された場合、子育て世代にデフレ脱却への心理的抵抗が増すことはないのか？特に「金融政策やデフレの話をしている女性」が勝間氏以外にゼロ、と嘆かれている現状で。
posted at 05:02:45

日本経済復活一番かんたんな方法。ベーシック・インカム論者は、デフレやめれ運動をどう捉えているのだろうか？@humahoshi さん、どーなの？
posted at 05:08:14

日本経済復活一番かんたんな方法。宮崎哲弥氏はチャンドラキールティを引用してた。「夢のなかの火は夢のなかで消せ」と。正しいね。あと、勝間和代氏には衣装・スタイリスト・ヘア＆メイクのクレジットが入ってた。（写真ちっこいし、カラーは帯だけなのに……）サムライじゃのう。飯田泰之氏は駒沢大の准教授なのか。がんばれ経済菩薩。以上。
posted at 05:11:51

@yasuworldpeace 日本経済復活一番かんたんな方法、読んだけど。内容的には「そうなのか」としか言えないす。そもそも、@tsumiyama　さんのブログ読んで出来心で買っただけですにゅ。http://bit.ly/c1AkD1
posted at 05:19:45

もう経済の話はよくわかんないから、ゆうこりんと星さんに任せたよ。漏れは二人の言う事をうのみにするよ。
posted at 05:21:21

ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)

ヴィカス・スワラップ『ぼくと１ルピーの神様』（子安亜弥訳、ランダムハウス講談社文庫）

本書が原作になっている映画スラムドッグ・ミリオネア以上のご都合主義なのだが、エピソードの重さ生々しさと圧倒的な情報量、そしてスピード感ある文章に終始引っ張りまわされた。これには脱帽。名作だ。

訳者の後書きによれば、作品が書かれたきっかけは、一九九九年にニューデリーで行われた貧困地域にインターネットを広めるプロジェクトだった。学校に通ったこともなく新聞も読んだことのないスラムの子供達はたった一ヶ月で自在にネットを使いこなすようになったという。

教養のありなしなど関係なく、人は誰でも新しいことを学び取る力を持っていると強く感じた作者が、ストリートチルドレンが、人生から学び取った知識でクイズを勝ち抜く小説を構想した。

ラム・ムハンマド・トーマスという主人公の名前にまつわるエピソードにも、インド出身らしい作者の思想が込められている。

嬉しくなっちゃう奥行きの深さ。

『ぼくと１ルピーの神様』オススメです！

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