檻の中の人(「教える」ことは難しい)

法話のメモを整理していたら出てきたスマナサーラ長老の聞き書きより。
2008年12月11日の初期仏教教室にてメモ。

人に教えることの難しさについて。「マナーの悪い人に注意するのはいいことでしょうか?」という質問に対する答えの一節。

(人に注意しようとする時、)怒ると失敗します。


怒ると希望は叶わないのです。
怒ったら、「(相手に)理解して欲しい」という自分の計画が壊れます。
最初から怒ると、結果が出てこないのです。


叱る、怒鳴るというのは教育手段です。
しかし、それは時と場合によります。
発作的に怒るのはよくないことです。


人間は「妄想の檻」の中に閉じこめられているのです。
檻の中の人に、外から何を言っても、「檻が揺れているんだ」と思うだけです。
あまり揺れると、壊れないように檻を強化しようとする。
ですから、言うことで、かえって逆効果になったりする。


人に「教える」というのは大変なことですよ。
相手の「妄想の檻」を破らなくてはいけないのですから。云々。

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