「私」ではなく「この一個の生命」と考える
協会HPトップの一言法話から転載。宝島社『「やさしい」って、どういうこと?』を文庫化した『ブッダが教えた本当のやさしさ』より。
- 作者: アルボムッレ・スマナサーラ
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2009/02/05
- メディア: 文庫
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私たちは、弱肉強食の世界で四苦八苦しています。私と他の生命は、いつでも奪い合っているのです。「私」と「他」の対立から、苦しみが生まれているのです。
では「私」がなければ、どうなるでしょうか?「私が、私が」というエゴを捨てて、より客観的に、より普遍的に物事を見て、「生命が」と考えればいかがでしょうか?
「生命が」と考えるなら、あれもこれもすべて生命です。そこに自と他の区別はなく、対立は生じません。
だから心安らかに生きたいのであれば、「私」という単語をできるだけ使わずに、一個の生命の立場で考えればよいのです。
「生命のことはわかりません」と言うかもしれませんが、自分も一つの生命なのです。生命という視点・角度で見れば、生命として自分と他の生命に共通しているところがいっぱい見えてきます。ですから、生命として自分を見てみましょう。
(スマナサーラ長老 『ブッダが教えた本当のやさしさ』(宝島SUGOI文庫)※『「やさしい」って、どういうこと?』改題文庫化より)
文庫化にあたって多少加筆されており、たまきゆきこさんのイラストもふんだんに追加。プレゼントには最適かも。宣伝は出版社の管轄かもしれないが、内容(「BOOK」データベースより)で単行本の文庫化であることを明記していないのはどうかと思う。タイトル変更を承諾したのは、単行本の文庫化である旨をはっきりさせる(本の巻末には書かれているが……)のが大前提だからね。商人道徳をなおざりにする会社が、長く繁栄するという法はない。
〜生きとし生けるものに悟りの光が現れますように〜