「仏教 三毒」でググると……
相変らず、
がトップに来るのだが、サマリーには僕が17日に投稿したコメント(太字部分)が表示されていた。
投稿者: naagita (Jan 17, 2009 11:19:06 AM)
はじめて書き込みさせていただきます。
勝間さんが推奨されている「三毒追放」と仏教の伝統的な「三毒」概念の相違について、以下のエントリでまとめました。
http://d.hatena.ne.jp/ajita/20081227/p1
http://d.hatena.ne.jp/ajita/20090114中山正和氏は独自の仏教理解をされていたようなので、仏教学の常識とかけ離れた用語の理解が散見されます。彼の用法を取り上げて「仏教の三毒」とするのは誤解を招きやすいと思います。
今後、著書などで「三毒」に言及される際には、その点を注記していただくのがよいかと存じます。
「妬む・怒る・愚痴る」を止めることは本来の「三毒」である「貪欲(貪り)・瞋恚(怒り)・愚痴(無知)」のうち、「瞋恚(怒り)」カテゴリーの煩悩を制御する(Anger Control)修行として効果があるので、心の成長という意味でたいへん有意義だと仏教心理学の立場からも言うことはできます。
「梅は三毒を断つ」というように、「三毒」という言葉自体は様々な意味に使われてきました。ですので三つの側面から怒りに立ち向かう「三毒追放」は大いに推進していただきたいのですが、「仏教の」とする場合には、仏教本来の「三毒」との相違についても、触れていただきたいと存じます。
では、今後ますますのご活躍を期待しております。
しかし、スマナサーラ長老の本の読者でも、勝間氏の「三毒」(正確には中山正和氏の「三毒」)を「仏教の三毒」と思ってブログ記事を書いていたりする例がある。仏教の三毒は「貪瞋痴」としながらも、「貪(妬む)瞋(怒る)痴(愚痴る)」と勝間氏の「三毒」とミックスしたおかしな語釈をしているブログもある。
間違った情報が一度広がってしまうと、それを是正するのは容易ではないのだ。著者が自ら訂正してくれることが一番手っ取り早いだろうが、今のところその気配はない。たとえ多勢に無勢であっても、労を厭わず、定期的に正しい情報を発信し続けるべきかもしれない。