バルア仏教徒の法事

スマナサーラ長老、ワンギーサ師とともに、埼玉県内に住む在日バングラデシュ人仏教徒Bさん一家の法事に招かれる。お子さんの一歳の誕生日に比丘方を招いて供養するというしきたりによるもので、昼食のお布施を挟んだアットホームな集いだった。バングラデシュのいわゆるバルア仏教徒については、

などに詳しい。

上のブログはバルア仏教徒の村にある教育施設「マハムニ母子寮」のもので、この教育福祉施設を支えてきたのは、日本の日蓮宗僧侶の渡辺天城上人と、上人の遺志を受け継いで臨済宗からテーラワーダ僧に再得度した福井宗芳師であった。福井師には、日本テーラワーダ仏教協会機関誌パティパダーへの寄稿や、ゴータミー精舎で講演会をしていただいたご縁もある。福井師が去年急逝されたことで、現在「マハムニ母子寮」は現地スタッフによって運営されている。

私も少額ながら、毎月お布施を送ることにしている。イスラームの大海の中で法灯を守り続けるバングラデシュの仏教徒社会は、いつか訪れてみたいところだ。

スマナサーラ長老によれば、「お釈迦さまの時代からずーっと仏教を守ってきた人々だから、仏教徒としては、スリランカの私たちなんかより、なんとなく格が上なんですよ。バルアという姓もヴィハーラから来たものですからね。仏教のお寺に関わる人々という意味ですから……」とのこと。ベンガル語の特徴なのか、パーリ語の「サ」の音が「シャ」になって(アーリア語の原型に戻って?)「サードゥ!」と唱えるところが、「シャーードゥウ!」と聞こえるのが、なんかかっこよかった。

貧困のない世界を創る

貧困のない世界を創る

バングラつながりで……とゆーわけではないが、西原理恵子も絶賛しているムハマド・ユヌスの新刊、『貧困のない世界を創る』(早川書房)を買った。2015年までに貧困層を半減させるという、いかにもかけ声倒れに終わりそうな目標が、真実実現されそうなのがバングラデシュ。その原動力となっているのが、グラミン銀行などムハマド・ユヌスの運動だそうだ。本人は世俗派のムスリムだろうが、彼が生まれ育ったチッタゴンは、バルア仏教徒の暮らす多民族・多宗教共存の地域である。詳しくは、これから勉強。