アジ活と広島/江戸に学ぶビジネスの極意

昨晩のオアゾ丸善本店でのスマナサーラ長老後援会「ブッダのユーモア活性術」は後から何度も椅子を追加する盛況ぶりだった。今日は地味に原稿作成ともろもろ事務。日常読誦経典のルビ打ち直しなど。

大アジア思想活劇―仏教が結んだ、もうひとつの近代史

大アジア思想活劇―仏教が結んだ、もうひとつの近代史

『大アジア思想活劇』(サンガ版)の献本もほぼ終わった。あとはじんわりと読まれるのを待つ。「おわりに 広島の二葉山平和塔をめぐって」で、1954年の第二回世界仏教徒連盟大会の際にスリランカから広島に贈られた仏舎利の数奇な運命について紹介したが、今年11月には浅草で、日本では30年ぶり3度目となる第24回世界仏教徒会議日本大会(主催:WFB、世界仏教徒連盟)が開催される。取材中は特に意識していなかったが、何か因縁めいたものも感じるね。まぁ、広島に安置される「はずだった」件の仏舎利が話題に上ることなどないだろうけど。


江戸に学ぶビジネスの極意―リスクヘッジ・自分磨き・部下への采配・人脈力

江戸に学ぶビジネスの極意―リスクヘッジ・自分磨き・部下への采配・人脈力

松井高志さんの『江戸に学ぶビジネスの極意』を読む。心学道話を通じて江戸時代に広く普及していたことわざ(中国古典や仏典起源のものが多い)を現代のビジネスマンに役立ててもらおうと用法をシチュエーション毎にまとめた実用書。1、2行の短いことわざとその解説、職場での使い方(これはかなり怪しいような……)が110項目以上も載っている。本文の中の引用を入れればかなりの数の「江戸ことわざDB」として使い倒せるだろう。解説も出典明記で文学作品や講談・落語などでの用例がふんだんに紹介されており、著者の博覧強記ぶりをうかがわせる。まぁ、ことわざ・格言のたぐいはあまり批評的に持ち出したり、他人への説教に使ったりすると嫌がられるかもしれないが、ぐっと自分の腹に込めれば、人格陶冶のためのよい戒めになるものも少なくないんじゃないかな。

  • 山高きが故に貴からず、樹有るを以て貴しとす(実語教)
  • 自慢は知恵の行き止まり

とか、ずっと忘れずに心に刻んでおきたい言葉だ。

ジャイナの教え―信用と成功を手にする一番簡単な法

ジャイナの教え―信用と成功を手にする一番簡単な法

古典を題材にしたこの手の本としては、去年12月3日の日記で紹介した『ジャイナの教え 信用と成功を手にする一番簡単な法』に匹敵する好企画かな。松井さん、次回作も期待してます。

〜生きとし生けるものに悟りの光が現れますように〜