現代の笑い話「先祖のたたり」/鎌倉武士の生類尊重

14:00からスマナサーラ長老のヴィパッサナー瞑想と法話の会。18:30から初期仏教教室(Q&Aの会)。
山形からHさんが上京されたので家内と三人で食事した。

長老が最近よく笑い話にする「先祖のたたり」論。

私がいつでも笑っちゃう冗談がひとつあります。「亡くなった自分の先祖が、自分に呪ったり、病気にさせたり、孫やひ孫を事故に合わせたりするので、先祖供養しなくちゃ」という話です。日本ではこれが巨大な商売なんですね。先祖供養だけ専門にやってる巨大な宗教組織もあります。私が笑ってしまうのは、世の中で、おじいさんが孫を恨んだり、ひいおじいさんがひ孫を恨んだり、なんていう家族がいますか? 家族でケンカしたりはするけど、孫を恨んだりするケースないんです。おじいちゃんになると、孫のことは恨むどころか、無条件でかわいいものです。自分の子供にはあたっても、孫はとことん甘やかしちゃう。ましてや、ひ孫となったらどれだけ可愛いと思うんでしょうか。なのに、「先祖が恨むのだ」と堂々と言うんです。そんな話をまともに信じるんだから、私たちはどこまで現代人かわかりません(石器時代から進歩してないんです)。ちょっと考えて、「いい加減にしろ、人の金を詐欺で取るなよ」と反論する勇気がないんです。でもそうなってくると、相手は他の手段でだましてくるでしょうね。「いえいえ、あなたの親戚ではなくてね、隣の隣の人の祟りで……」と。それでまた信じちゃうでしょう? 近所の人のことを、そこまで恨むという話も、あまり聴いたことないんですけどね。だから頭をはっきりしてほしいんです。人間は無知だから、人生ふんだりけったりなんです。(ヴィパッサナー瞑想と法話の会にて)

北条重時の『極楽寺殿御消息』三十四条まで書写。馬に乗る時の交通マナーとかに交じえて、「虫けらの命も大切に守ってやれ」と説く、鎌倉武士道もとい為政者の心得である。

一(34)、わが用にもたゝぬ物のいのち(命)をいたづらにころす(殺す)事あるべからず。生ある物を見ては、事にふれてあわれみ(*悲)を思ひ給ふべし。いやしきむし(虫)けらなれども、命をおしむ(惜しむ)事人にかわらぬ也。身にかへても物のいのちをたすけ(助け)給ふべし。

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