わるい人たち

お釈迦さまの誕生を祝う花祭り(潅仏会)の日だが、あいにくの雨。本間さんに活けてもらったゴータミー精舎の花御堂は冥想会のある木曜日まで置いておこうと思う(新暦4月8日から旧暦4月8日まで、ずーっと花祭りってことにしてもいいんだし)パティパダーと雑誌インタビューと単行本の校正。HP更新とスケジュール調整など。

 中国はなにゆえそのように強硬手段でチベットを統治しようとするのか。それは、チベットに眠っている豊富な地下資源である。その眠りを覚ます役割が、2006年7月に開通した青蔵鉄道である。青海‐ラサ間1145キロメートル、約3200億円かけて建設された鉄道は採掘された資源の輸送手段になるわけだ。


Blankey Jet City わるい人たち

チベット弾圧に抗議して北京オリンピックに異議申し立てしているyoutube動画にブランキーのこの曲が使われていた。最初のフレーズだけだけど。それなら、ただ中国を「わるい人たち」と指差し、「よわい人たち」であるチベット民族に同情すればいいだけの話だ。

でも、僕たちは過去に「よわい人たち」を犯し、皆殺しにし、奴隷にし、皮を剥いだりした「わるい人たち」であったり、ひどい目に遭わされた「みんな」、「よわい人たち」の一人であったり、「わるい人たちの子孫」であったり、死んでしまった山や河の精霊であったり、すさんだ心をもった女であったり、第三次世界大戦のシナリオライターを目指す男であったり、その彼女の体内に宿る「きっとかわいい」女の子であったり、また黒い肌のチキンジョージであったり……というふうに輪廻のまなざしで歌詞を噛み締めてみると、なんだか不思議な気持ちが湧いてくる。ひとことで言えば、怨親平等(おんしんびょうどう)だろうか。

そういう気持ちに徹底的に思いなれた人は、以下のように語れるのだろう。

ダライ・ラマ法王の声明 〜チベット人のみなさんに向けて〜
2008年4月6日

8. 今年開催される五輪の開催国となることは、中国の12億人の人々にとって大きな誇りです。私は、極めて当初から北京で五輪が開催されるよう支持しておりました。その姿勢は、今も変わりません。いかなる妨害となるようなことをもチベット人はしてはならないと私は思っています。自由と人権のために立ち上がることはすべてのチベット人に認められた権利です。しかし、中国の人々の心に憎しみを生むようなことをしてはだれのためにもなりません。暴力と威嚇の上に調和ある社会が築かれることはないのですから、私たちは、心のなかに信頼と敬いの念を育むことで調和ある社会を築いていく必要があるのです。

9. 私たちの苦しみは、中華人民共和国の指導部の一部に由来するものであり、中国の人々に由来するものではありません。ですから私たちは、誤解を招くようなことや中国の人々を傷つけるようなことをしてはなりません。このような困難な状況にありながらも、文筆家や法律家など見識ある中国人の多くが中国本土や外国から声明を出したり、記事を書いたり、支援を約束してくださるなどして私たちと団結してくださっています。私が、2008年3月28日に世界中の中国人の人々に向けて発表した声明については、みなさんもご存知かと思います。

11.チベットの外で自由な生活を送っておられるすチベット人の同胞には、チベットでの事態に対する気持ちを発言される際には最大限の注意を払うよう強く求めたいと思います。
私たちは、たとえ間接的にでも暴力と受け取られかねないいかなる行為をもすべきではないのです。たとえ耐え切れない怒りに駆られているとしても、私たちが育んできた深く尊い価値を傷つけるようなことをしてはならないのです。私たちは非暴力の道を成就できる、と私は固く信じています。私たちは賢明であらねばなりません。これほどに先例のない愛情と支援を世界中からいただける理由はどこにあるのか、理解していなければなりません。

国境線上の蟻?THE BEST

国境線上の蟻?THE BEST

Blankey Jet City『国境線上の蟻〜THE BEST』

チベット危機に関する平和的全面解決を求める日本政府に対する公開書簡への賛同者を募っています。立派な提言だと思います。私は署名しました。皆様もぜひ!(再掲載)

〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜