チベット弾圧に対し仏教徒が広島で行進・他


チベット国旗

中国政府の情報統制もここまで機能しなくなっているのかと、ちょっと驚いた。あるいは「人民解放軍の暴走」に対して中国政府が暗にけん制しているのか?
チベット仏教徒のねばり腰に心打たれる。日本仏教界でもだんだん動きが出てきている。さすが安芸門徒だ。

しかし「中国チベット自治区ラサでの大規模暴動の沈静化を願って、広島県内の仏教徒らが26日、広島市中区の原爆ドーム周辺を発着点に平和行進した。」とゆー中国新聞(中国人民共和国新聞ではないぞ)の書き方はおかしい。写真に出ているアピールには、チベットの僧侶・市民を 殺すな! 殺させるな!」とはっきり書いてあるではないか。記者は日本語読めないのかな?

見落としていたが、仏教界でも日光修験道の声明はかなり踏み込んだ内容になっている。そういえば22日のデモにも山伏装束の僧侶が参加されていたな。

【 チベット弾圧に対する憤りと抗議 】

私たち日光修験道は、中華人民共和国の暴虐行為、殺人行為、民族と文化の抹殺行為、宗教破壊行為等に対して、甚深なる憤りをおぼえ、ここに強く抗議するものである。

中国は、この度のチベット弾圧事件で、その歴史的傲慢さを露呈した。自ら独立前に受けた中国人民の苦しみを忘れてしまっている。現中国政府が他民族を虐待することは、まさに独裁、拝金、覇権主義国家であることを示している。その主張と行為は、厚顔無恥以外の何ものでもない。

このような思考の指導者集団である中国共産党政府に、次の四か条をもって、断固抗議し、懺悔の機会を与えるものである。

1.直ちに理性をもって、自制的行為を執るべきである。
2.外国のジャーナリズムによる公正な報道を受け入れるべきである。
3.強制的に連行、捕縛した全ての人々を、すみやかに解放すべきである。
4.直ちに侵略を認め、チベット人民に謝罪し、速やかにその独立を認めるべきである。

人民と天命、因果は常に権力が恐れるべきものである。中国政府は恥を知り、その愚昧な政策を改めよ。

2008年3月20日
日光修験道  法頭正大先達 伊矢野慈峰

おお、まさに「諌暁(かんぎょう)」といった文体ですな。
浄土宗平和協会の声明もしっかりしている。日本政府に対しても要請しているし。

浄土宗平和協会声明「チベットに平和を」

 平和と共生を追求する浄土宗平和協会(Jodo Shu Peace Association)は、浄土宗唯一の平和団体として、チベット仏教の聖地であるラサ市をはじめ中国各地において、僧侶・市民と治安部隊の衝突により多くの死傷者が出ている深刻な事態に対し、深い憂慮を表明します。この衝突によって命を喪い、また傷ついた人々に対し、悲しみを同じくしております。非暴力を標榜する浄土宗は、いかなる理由があろうとも武力をもって間題の解決をはかることを否定します。私たちは、チベットの人々の苦しみに深い思いをはせております。
 有史以来、人類は数多くの争いを繰り返してきました。そして、そこでは多くの人々の「いのち」が奪われ、傷つけられるとともに、遺族たちの悲しみと憎しみを生み出してきました。武力で平和は築けません。武力は怨みを生じ、果てしのない報復の連鎖を生み出します。
 仏教の祖釈尊は「人はすべて暴力におびえる。すべての者にとって生命は愛しい。わが身にひきあてて殺してはならない。殺させてはならない」(法句経130)と教えています。チベットの人々は敬虔な仏教徒であり、仏教に帰依しております。その人々に対し、暴力によって問題の解決が図られたことに、私たちはただただ驚くとともに深い憂いを覚えずにはいられません。
 日本政府におかれましても関係諸機関とはかり解決への努力を続けられることを念願するものであります。
 私たち浄土宗の僧侶、信徒は、暴力のない、人間同士が信じ合い、愛し合い、助け合う共生の世界が一日も早く来るように望んでやみません。
合掌


2008年3月24日

浄土宗平和協会

他にもいろいろ声明を出していると思いますが心にひっかかったところだけ。

〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜