パティパダー発送/菜根譚

  • 『パティパダー』2月号発送日。表紙画像はこちら
  • 夕方からスマナサーラ長老と書籍原稿の読み合わせ。

発送作業の途中に、いつも来るエホバのNさんがやってきた。彼らにとって特別な週間だとかで、はじめて集会に誘われた(笑)。いつも『聖書』の言葉を教えてもらうのだが、たまたま読んでいた『菜根譚』のなかで、彼女に聞かせてあげたい一節があった。

天、我に薄くするに福を以(もっ)てせば、吾(われ)、吾(わ)が徳を厚くして以てこれを迓(むか)えん。天、我を労するに形を以てせば、吾、吾が心を逸(いっ)して以てこれを補(おぎな)わん。天、我を阨(やく)するに遇を以てせば、吾、吾が道を亨(とお)らしめて以ってこれを通ぜん。天且(か)つ我を奈何(いかん)せんや。
菜根譚 前集90)

天が我にわが福を薄くするなら、我はわが徳を厚くして対抗しよう。天が我にわが肉体を苦しめるようにしむけるなら、我はわが精神を楽にして補うようにしよう。天がわが境遇を行きづまらせるようにしむけるなら、我はわが道をつらぬき通すようにしよう。かくすれば、天といえども、我をどうすることもできないであろう。
岩波文庫版 110頁 今井宇三郎訳注)

こういう精神の伝統を持つ東洋人に生まれながら、どうして天(神)なんぞ拝めるんですかねぇ。ご先祖様に笑われるぞ。

菜根譚 (講談社学術文庫)

菜根譚 (講談社学術文庫)

菜根譚 (岩波文庫)

菜根譚 (岩波文庫)


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