東海夜話

一時出家中、国立国会図書館近代デジタルライブラリー沢庵和尚(澤庵宗彭)の古い全集をみつけて、『東海夜話』(玲瓏随筆となっている)をダウンロードして夜な夜な読んでいた。沢庵和尚、白隠ほどの強烈な覇気は感じないけれど、血なまぐさい戦国の夜を生きた彼の言葉には体重が乗っていて、読んでいると傍らで声が聞こえてくるようなリズムがあって、けっこう嵌ってしまった。昭和年間に編纂された本格的な全集の「東海夜話」は、話が込み入ってくると漢文の白文になってしまって読みにくいんだが、この明治の版は律儀に読み下してあるので通読のストレスが少ない。沢庵の本は柳生但馬守宗矩に宛てた書簡『不動智神妙録』がいまも根強く読まれているようだが、もう一方の代表作である「東海夜話」はあまり省みられていないようで残念だ。勉強しながら少しづつテキスト化して、老後に自費出版でもしようかなとも思ったりして。

不動智神妙録 (現代人の古典シリーズ 7)

不動智神妙録 (現代人の古典シリーズ 7)

というわけで、これから時々は『東海夜話』の抜き書きするぞー!とゆー決意表明でした。

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