ダーガー/鼠草紙

休日。朝の瞑想と読経のあとでrjミーティング。天気が不安だったので電車で。早起きの功徳でミーティング中舟こいでしまう。帰りがけに学芸大前の書店でちくまプリマー新書『「世界征服」は可能か?』岡田斗司夫を買って読む。

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

奥ちゃんと待ち合わせて品川へ。原美術館でヘンリー・ターガー観る。ちんちん付いてる少女が首絞められて殺される妄想絵画なのに、来場者は婦女子ばかり。以前ワタリウムで観たのに比べるとおとなしめの絵ばかりだったら、ダーガーの部屋の写真やらにすごく物悲しさを感じた。家主がアーティストでなかったら、一切名前も知られることなく作品もすべて焼却されていただろう。それがいまでは研究者までいるんだからねぇ。でも本人には関係ないか。美術手帳5月号で会田誠も書いてたけど、ダーガーはたぶん「黒」だと思います。中庭工事してるユンボ見ながらお茶しようと、カフェでケーキ頼んだらヴィヴィアン・ガールズの顔だった……。

六本木までバスに乗って東京ミッドタウンへ。あれこれ観てまわった。平日だけあって人出もそこそこで、六本木ヒルズみたいな禍々しさは感じなかった。サントリー美術館のミュージアムショップで「鼠草紙絵巻」の絵本『鼠草紙(ねずみのそうし)』サントリー美術館絵本シリーズ1)を購入。これが素晴らしく可愛らしい。鼠の権頭(ごんのかみ)が人間の娘と結婚するも逃げられて、世をはかなんで出家する……とゆーお話。嫁さんに逃げられた鼠が、彼女の残した品々を見ながらいちいち和歌を詠んだり、知らずとはいえ畜生と夫婦になってしまったなんて恥ずかしい……と夫(鼠)から逃げて出家するはずだった嫁さんがちゃっかり他の人間と結婚しちゃったり(嫌な女!と奥ちゃんは憤慨)、権頭が出家(戒名:ねん阿弥)したとき五戒を授けられるがあれこれ自分で条件つけちゃったり、高野山に向かう道中で猫のお坊さんと出合ったり……と描写も細かく人情(衆生情?)の機微に添った味わい深い物語。古典好き、猫好き、仏教好きのフラグが立ってる人には超おススメ。六本木界隈に行くことあったら、ぜひどうぞ。


夜、ゴータミー精舎に顔を出したら、スリランカのお坊様がお二人おみえになられていた。お一人は伊丹のニャーナーランカーラ長老のお弟子さん。精舎は混みあっているので、近くのホテルへお連れした。雨安居までの間、テーラワーダ仏教圏ではお坊様の旅行ラッシュみたい。

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