「おしゃれっコのためのお寺入門」/朝カル「ひとりだち」四回目


お昼は家出空間の小池君のお布施をいただく。女性ファッション誌『zipper』7月号の小特集「おしゃれっコのためのお寺入門」に小池君の顔写真が出てた。彼の家出カフェが紹介されている。他にも、神谷町オープンテラス(光明寺)とか、微妙にゴータミー精舎の周辺をかすってる記事だった。

18:30よりスマナサーラ長老の朝日カルチャー(新宿)初期仏教入門『ブッダは「ひとりだち」を応援します 〜仏教流「自立支援」プログラム〜』第四回「孤独を恐れない人が社会に貢献する(頼らない人こそ頼れる人)」を聴講&プロジェクタ助手。パワポの映写資料に錯簡があってトラブったため、途中で時間切れに。今回、スマナサーラ長老、ついにスッタニパータの解説をはじめている。ゾクゾクするような瞬間が随所にあった。途中からメモしたくだりを以下紹介。

  • 刺激論:生命は「刺激」が生きがい。生命はすぐに手に入る刺激を求める。
    • たとえば猫を抱いている人の後ろから猫の尻尾を引っ張ったら、猫は誰を引っかきますか?
    • 猫にいたずらした人ではなく、猫を大事に抱いていた人を引っかく。
    • 人間の刺激への反応もそんなもの。因果関係を理解せずに、ただ貪瞋痴で反応する。見当違いなものに飛びつく。
    • 刺激が激しいほど「生きる」気がします。刺激に執着するので、真理が見えない。
    • ariya→学ぶ人 anariya→学ばない人:ただ刺激を追うだけの人。刺激に振り回されて「学ばない」から、ブッダに愚者と呼ばれる。
    • 人は皆、アメリカ大統領からホームレスまで、ただ刺激を求めている。何に刺激を求めているか?の違いに過ぎない。
    • 諸宗教にある「永遠の天国で永遠に楽しみたい」という希望も、刺激を追うことから産まれる妄想である。
    • 生命は「刺激は絶えずある」ことすら知らない。だからわざわざ刺激を探す。
    • 「幸福になる」ことは「刺激を受けること」だと思っている。
    • 刺激を受けることは、六根(眼耳鼻舌身意)に依存すること。
    • 依存したら自由がなくなる。わがままが通らなくなる。それに気づかない……。
    • 刺激を受けたい、という希望はわがまま。→刺激を受けるとわがままが成り立たない。
    • この悪循環が「生きること」になっている。
  • 主観をつくり、邪見に進み、苦しみの悪循環を築く
    • 刺激の対象を自己都合で解釈する。
    • 『刺激を得たい!→自分にとって何が刺激か?→どうすればより過激な刺激になるか』と考える。
    • しかし刺激は「主観」である。客観的事実ではない。主観は正しくない。間違い。
    • そういう悪循環の例:パリコレ→ただの刺激追及。とても着られないような服を展示。愚の骨頂。
    • 刺激(認識)=主観だから、誰にでも主観はある。
    • とゆーわけで、悟った人以外、生命は邪見である。
    • しかし、認識ある限り主観が成り立つのはやむをえないとしても、「洗脳された主観」は止めて欲しい。
    • 認識で自然に作られる程度の邪見であれば、冥想で簡単に破ることができる。だが、何十層にも積み重ねられた極限的な邪見は、仏法を学んで治すしかない。
    • 正しい理解なしに修行しても一歩も進めないのはそーゆーわけ(現代人は極限的な邪見に覆われている)。
  • 邪見から苦へ
    • 邪見に基づいて何を考えても、何を話しても、如何なる行為をしても、すべて「正しくない」、「ある立場からのみ成り立つ」ということになる。
    • 間違った見解に基づいて、生き方も間違う。
    • 「人間のやっていることは誰であれ、皆正しくはない」それが真理だと知っておとなしく理解しけばいいのに……。
    • 人は「期待通りの結果」を得られないことに怒り、嘆き、落ち込む。
    • 結果は「因果法則」で現れる。「期待通り」には現れない。
    • 結論:因果法則を護って生きれば楽だよ。
  • ここから、「孤独を恐れるのはなぜ?」という分析に入る。
    • 生命が刺激を得るためには、無数のつながりが必要。
    • 孤独とは、複雜な環境(刺激のための)から離れること。
    • それは大損だと世間は思う。孤独には不幸のイメージが付きまとっている。
    • 世間はかかわり(依存)の正当化をする。大きなお世話で他を「支配するため」に徒に社会を複雑化させる。
    • 複雜な社会は、個人の権利も自由も幸福も奪ってしまう。
    • 例:法が複雑な社会では、弁護士は儲かるが人々は苦労して生きなければいけない。
    • (正義の皮を被った)エゴイストが、孤独に反対する。
    • 社会性の確保に失敗すると落ち込み、成功した人は威張る。両方とも病気です。

ぐいぐい引き込まれたところで残念ながら時間切れ……。テーマごと次回に持ち越し。

にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へ

〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜