Dr.Steven Kemper先生

今日は朝のお勤めに参加。お坊さん方出払ってたので、終日事務所のお留守番。印刷会社の人にパティパダーのPDF版下渡したり、ウェーサーカ記事の写真選びで頭こんがらがらせたりしてる間にUSAはBates Collgeで人類学研究してるDr.Steven Kemper先生が通訳の日本人学生(日本音楽専攻とのこと)と連れ立って取材にみえた。名刺の表面がシンハラ語で、いきなりシンハラ語で喋りかけられて焦った……。要件はダルマパーラについての調査。アジ活のホームページ見たらしい。amazonにも著書が出ていた。

Buying and Believing: Sri Lankan Advertising and Consumers in a Transnational World

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駒澤の石井公成先生とは交流あるみたい。通訳を介していろいろ質問に答えた。ダルマパーラが煽ったインド佛蹟(ブッダガヤ)奪還運動に日本側がどのように呼応していたか、ということをしきりに聞きたがっていた。そんなもん日本の『大菩提会』ったって、各宗派けん制しあってる中で要人が名前だけ連ねた団体だから、運動としての実体なんかなかったんじゃないですか?と詰まらない答えをしてしまった。オンブック版の『大アジア思想活劇』が一冊あったので差し上げた。まぁネタ本にでもしてくだされ。Kemper先生、シンハラ語と英語堪能なんだったら、かなり突っ込んだ面白い調査できるでしょうに。でも、人類学者だから、いろんな研究仮説が練りこまれた、いたずらにややこしい、読みにくい研究になりそうな気もするな……。コロンボのナショナルアーカイブでいろいろ資料コピーしてPCに入れてるからいつでもデータ差し上げますよ、とか、ご親切に申し出てくださった。ん〜〜5,6年前だったら喜んで飛びついただろうけど、どうも本人の研究モチベーションが希薄になってるところでミスマッチとゆー感じ。でも、ダルマパーラの日記は英語で残っているので、まとまって読めるなら、来日時の心境とか、人物評とか、資料照らし合わせて細かく拾ってみたい気もするな。

一応最後に、「いま自分はスマナサーラ長老の日本語の本作りをお手伝いしていますが、それはダルマパーラの時代には表層的だったスリランカと日本の仏教の交流を、もっと深いところで、日本人の従来の仏教観を変容させるくらい強烈な形で、現在進行形で実践していることでもあります。だから、過去のダルマパーラと日本の関係を探るのもいいけど、いま現在のスマナサーラ長老の日本での活動を分析するのも研究としては面白いんじゃないんでしょうか?」というようなことを話した。「現在の方が日本とスリランカの仏教交流はずっと盛んになってますよ」くらいに訳されてた気がするので、伝わったかどうかわからんち。

まぁ、そーゆー観点で、学者さんがスマナサーラ長老のお仕事に興味持ち始める頃には、きっと僕は死んでるだろうけど。

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