橘川幸夫さんのコメント

オンブック社長ブログで、橘川幸夫さんが『大アジア思想活劇』(オンブック版)へのコメントを書いてくださっていた。微妙に早とちった読みなんだけど、素直にありがたいです。

2.『大アジア思想活劇』佐藤哲朗
 著者の佐藤くんとは、「review-japan」のスタッフとして長年付き合ってきた。清涼感のある人物で、表面の静けさの中に秘めたエネルギーを感じていた。その彼が、膨大な量の作品を持ってきた。これが、もの凄い作品なのである。仏教というと、日本に古来からなじんでいるように見えて、そうではない。他のアジア諸国の仏教国と比べたら、とても「日本は仏教国」とは言えないだろう。実は仏教は明治の近代開花とともに、急速に日本に入り、日本を世界につなげる「窓」になったのだ、と著者は言う。
 本書は、日本近代における仏教の役割と意味を、野口復堂という明治の講釈師の人生を調査研究することによって捉えようとする、一大スペクタルである。こうしたパワフルな書籍をオンブックで出せることは、喜ばしいことであると同時に、大きな可能性を感じさせてもらった。(オンブック8月の新刊 2006年08月08日

〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜