原訳「法句経」一日一悟 類をみない最高傑作

原訳「法句経」(ダンマパダ)一日一悟

原訳「法句経」(ダンマパダ)一日一悟

 今日は基本的にオフだったので、スマナサーラ長老の新刊『原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一悟』を読み返していました。自分が編集に携わった本ですが、改めて読んでみて「こりゃ、法句経について日本語で書かれた本の最高傑作だな」と確信しました。法句経の解説といえば友松圓諦師が定番で、いろんな書き手が取り上げてきましたが、残念ながら原文読めば分かるような話に学者らしい豆知識や自慢話、いい加減な感想文や牽強付会を混ぜ込んだ程度のものが多かったのです。「東洋の聖書」とか持ち上げながらも「仏教学をやってればテキトーに論じられる初歩経典」くらいに扱われてきたのが現実でしょう。しかし本書で語られているのは、まさに『真理の詩(dhamma-pada)』たる仏教の真髄です。欲望や怒りとの付き合い方、日々の生活の迷い、社会システムの矛盾、人生の究極の目的まで、ブッダその人(釈迦牟尼仏陀)の息吹が伝わってくるような平易でごまかしのない訳文と、それを受けて語られる迫力ある法話に触れるとき、「一日一悟」のタイトルはけっして大げさだと感じないでしょう。日本語で「法句経(ダンマパダ)」にアクセスしようとする時、まっさきに挙げられる一冊として、長く読み継がれることになると思います。もう一度断言します。本書は「法句経について日本語で書かれた本の最高傑作」です。

『原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一悟』

〜はじめにから〜

 本書では『ダンマパダ(法句経)』に説かれたブッダの智慧を全四章二十八編にわたって紹介しています。前著『原訳「法句経」一日一話』と同様、偈文(げぶん)は「ブッダの言葉にもっとも近い」と言われるパーリ語の原文から日本語に直訳したものです。ぜひ本書のタイトル通り「一日一悟」のつもりで読んでいただきたいとの願いから、四週間でブッダの智慧を学べるように構成されています。
 どのページを開いても、競争思考のみで生きてきた現代人にとってはショッキングな内容かもしれません。しかし事実は事実です。だれもが好んで聞きたがる甘い話など人生の役には立ちません。「役に立たない話は無駄話であり、悪行為(あくこうい)だ」「智慧(ちえ)に勝る財宝はない」とブッダも説かれています。
 この本には私たちの人生に平和をもたらすブッダの智慧が記されています。読者のみなさんは、平和についてブッダが説かれた壮大な智慧を発見することができるでしょう。一人ひとりのこころの平和から世界の平和に至るまで、あらゆる平和を確実に実現できる、常識を超越した智慧が身につくと思います。智慧を開発することで得られる本当の平和を味わって、みなさんが幸福になられることをお祈りいたします。

〜目次〜

はじめに

第1週 こころの法則を知る
(1)善いことをしたくならない
(2)正しいことを言われると嫌になる
(3)こころは川の流れと同じ
(4)悲しみと恐怖の生みの親
(5)すべての生命は病んでいる
(6)欲望の限りを尽くしても……
(7)人間は自分が大好き

第2週 人生苦と向き合う
(1)なぜ鉄は錆びるのか
(2)時を逃してはならない
(3)あなたの友人は賢者か愚者か
(4)人の話に振り回されない
(5)100%純粋な人
(6)少数派になることを恐れない
(7)人生の達人になるための条件

第3週 賢者の道を歩む
(1)智慧があれば人間らしく生きられる
(2)すべての罪はうそから始まる
(3)善行為という処方せん
(4)忙しい人の正体は怠け者
(5)「好き・嫌い」という重荷を捨てる
(6)人生でもっとも危険な煩悩
(7)快楽ではなく智慧を探し求めよう

第4週 人格の完成をめざす
(1)生きることに目的など存在しない
(2)世にもまれなるチャンス
(3)不公平な裁きが社会を崩壊させる
(4)豊かに生きられる唯一の条件
(5)真理に逆らわずに生きよう
(6)人生にグッドタイミングはあり得ない
(7)人格者には敵もライバルもいない

ソニーBMGのCD禍/耐震強度の偽装事件

自分では誰もが知ってる大事件と思いきや、この日記を見てくれている身内の人も全然知らないでいた、とゆーニュースもけっこうあるので、気になった記事はマメに紹介してみようかなと思いました。

米ソニーCD問題:テキサス州当局、スパイウェア法違反で提訴:HOTWIRED JAPANより

要するに普通に市販されている音楽CD(アメリカのSONY BMGが販売した40タイトル)をパソコンで再生しようとしただけで、コピー防止の名目で、セキュリティに重大なダメージを与える可能性のある悪質なプログラムが勝手にインストールされちゃうって話です。amazon.co.jpでは該当するCD購入者に全額返金を開始しています。音楽好きの方はいちおご注意を。SONY BMGとソニー本体がどういう関係かよく分かんないけど、ブランドイメージは最悪になりましたね。モノを売る立場の人々が消費者を敵視していたら痛い目に遭うのは自業自得としか言いようがありませんが…。

民営化の落とし穴:きっこのブログより

連日マスコミをにぎわせている耐震強度の偽装事件ですが、きっこのブログとゆーブログに面白い内幕話が出ていたので、アンテナに加えました。ライターのきっこさんは「MAXをこよなく愛するフリーのヘアメーク」だそうですが、なかなか気持ちのよい書きっぷりです。あと「きょうも歩く」の黒川滋さんもこの件に関して正論を説いていて参考になります。

世間話はキリがないのでこの辺で。

〜生きとし生けるものが幸せでありますように〜